孤立するイスラエルのとる選択は・・・
今世界では、少なくとも自分には理解できないような事ばかり起こってる。新型コロナのパンデミックとかプーチンのウクライナ侵攻とか、どう考えても意味が分からないことばかり。どうして新型コロナのような人為的なものが流行・蔓延するのか?なぜプーチンはウクライナが欲しいのか?いろいろな憶測や意見はあるけれど、本当のところは分からない。
そんな中、今度は米国とイスラエルが組んでイランをいきなり攻撃した。状況からして明らかに戦争であり、米国はイランに対して宣戦布告は行っていない。なんとなれば、イランとの間に核管理を巡る交渉をスイスで行っている最中だったから。
でも個人的な意見として、自分なりにいろいろ調べた結果、ロシアとイスラエルには共通点があると思う。米国は国威を示したいからイスラエルの提案に乗った、というのが本当のところかもしれないし、トランプ大統領最大の失策だと思うし、本人もかなり後悔しているらしいことは、いろいろ伝わってくる。
けれども、今回のイラン攻撃に関しては、米国は主役だったかのような印象を受けるけど、実際にはこれはイスラエルとイランの戦争だということを認識しないといけないと思う。米国はある意味完全に脇役で、イスラエルとイラン双方の核戦争の危機を言われて、介入したわけで、主役でないからこそ、イランと和平に関する覚書を結べたんだよね。
つまり、今まで想定してこなかった事態が次々に世界を覆う時代・・・。なんで今頃新型のウイルスが出てくるんだ?どうしてプーチンは侵略戦争みたいなことを始めちゃうんだ?そして今回のイラン戦争と、19世紀、20世紀ならまだわかるけれど21世紀になって、こうなると、こんなことを始めてしまうと、平和ボケと言われたらそうかもしれないけれど、まったく理解の外だった。
共通点は国家存続の危機感
ロシアのウクライナ侵攻
いろいろ言われてるけど、是非論の前にロシアがウクライナに侵攻した一番大きな理由は、やはりNATOの拡大にあると思う。プーチンも核使用は想定していなくて、NATOがじわじわとロシア国境に拡大してくることに恐怖を感じていたということ。ウクライナがNATOに加盟すれば、モスクワまでは目と鼻の先ってことだからね。
そもそもドイツのロシアに対する感情が良いはずもなく、だからこそメルケルは新ロシア的な政策を敢えてとって、双方の敵対感情を和らげようとしたのではないかな。もちろんメルケル自身は東ドイツの、壁の向こう側の人だった。だからこそ、ロシアに対する感情はいいはずもなく、そういうことが分かっているからこそ、両国関係が悪化するのだけは防がないといけないと思っていただろう。
現に英国には今でもロシアに対して強硬なまでの反ロ感情があるという。ボリスジョンソンがロシアとウクライナの停戦交渉をぶち壊した裏には、そうした根深いものがあったと思う。逆に言えば、いまだに欧州は第二次大戦の影を引き摺っているのだと思う。領土拡大に対する現実的な恐怖が今なお深く残っている。
日本人の感覚では理解できないような領土に対する防衛意識が、いまでもなお戦争という事態を引き起こすということ。これが目の前の現実であっても、現実問題としては受け入れられない国民が大半だ。

米国のイスラエル攻撃
米国がイラン攻撃を不意打ちのように開始し、大規模攻撃に発展した理由として、トランプ大統領は「イランが核兵器開発を止めないからだ」とした。でも、これはイラン攻撃の建前で実際には、イランの石油権益を欲しかったから、と言われ始めた。
けれども実際には、ネタニヤフの強い働きかけが娘婿のクシュナーを味方にしてトランプ大統領を動かしたということ。そして政権内に多いネオコン(新保守主義者)に背中を押されて決断したということもわかっている。イスラエルも米国が参戦すればイランの体制を崩せる、と思っていた。
ところが、現実にはイランはイスラム最高指導者を失っても頑強に抵抗を続け、その矛先はペルシャ湾沿岸の産油国に向けられた。こうした産油国にはことごとく米軍基地が設置されていたのだから、イランにとっては脅威この上ないものだった。なので、米軍の攻撃は逆に中東の米軍基地への攻撃を開始する絶好の機会となったわけだ。
結局、昨年の12日戦争でも、イランの核開発施設を破壊するには至らず、今回もまたイランは濃縮ウランや濃縮施設の破壊を免れた。そうして耐えているうちに、米国や世界に厭戦気運が高まって、トランプ大統領は停戦せざるを得ない状況に追い込まれてる。
ところがイスラエルは、この停戦を無視し、今回の和平合意もまたイランと米国のもので、イスラエルに順守の義務はないという態度を継続している。
イスラエルとイランの対立
そもそもイランはなぜイスラエルを敵視するのか?イスラム体制になって国家の目標をイスラエルの殲滅としたのはなぜなのか?その答えは、イスラムの中の勢力争いにあると個人的には考えている。つまり、イランはシーア派でイスラムの世界では圧倒的な少数派であって、周辺国はみなサウジを中心にスンニ派である。けれどもイスラム支配体制になって以降、イランはシーア派のイスラム教内の復権を目指したし、それこそが宗教支配の本質であると思う。
で、なぜイスラエルか?と言えば、パレスチナを解放することがつまりはシーア派復権の最大の理由になるからだ。それを成し遂げてこそ、イスラムの世界での盟主となりえると考えていて、歴史あるペルシャ帝国の誇りを実現できるとという、言ってみればこれらは国家支配体制の根幹理念と位置付けている。
ゆえにイスラエルを包囲するようにレバノンのヒズボラやイエメンのフーシを支援し、イスラエルを攻撃させ悩まし続けているわけだ。ちなみにヒズボラやフーシは新シーア派と言われる勢力だ。
これに対してイスラエルもまた、何もしなければ、イスラム勢力によりやがては駆逐されてしまうという危機感を建国以来常に持ち続けている。理由や経緯はどうあれイスラエルにとってはようやく自らの国家領土を持てたわけで、手放すようなことは絶対に許されないし、そのためにヨルダン川西岸地区に対し入植を繰り返しパレスチナ人を駆逐して領土を拡大しようとする。
イランはイスラエルにとっては最大の脅威で、単独で立ち向かうにはあまりにも国土が広大過ぎるし、革命防衛隊の軍事力も強大なものとわかっている。もしもイランと戦うのであれば同盟国である米国の参戦なくしては勝ち目がないということも知っている。2025年の12日戦争のときは米軍を引き込むことに失敗した。けれども、クシュナー(娘婿)を味方にしてトランプ大統領を説得することに成功し、トランプ大統領は折れた。
その理由こそが「核兵器」だった。

イスラエルは「核」を使うのか?
米国はついにイランと和平交渉のための覚書を結び、60日間の交渉期間を設けるとした。そして最終合意が締結されるまで、ホルムズ海峡は通行料なしで封鎖を解除されるとした。おそらくその後は通行料ではなく海峡を管理運営するという名目で、対岸のオマーンと共同でサービス料を徴収する方向だと。
このイランと米国の合意内容は非常にイランに優位な内容と言わざるを得ないもので、トランプ大統領がいかにこの戦争を止めたがっていたかがうかがえる。これ以上米軍もまた戦争を継続す余力はないということだろう。
それに対してイスラエルは、合意内容を容認するはずもなく、署名後もレバノンのヒズボラへの空爆を行っている。これに対してトランプ大統領はネタニヤフ首相を名指しで「あいつは狂ってる」と言い放った。
要するにイランと米国の合意内容では、イランは核開発または核武装を放棄しないとイスラエルは考えているし、仮にイランが核武装をしてしまったら、イスラエルに勝ち目はないどころか、逆に滅ぼされると真剣に考えているということ。それはそうでイスラエル殲滅を国是とする国が核武装をすれば当然使ってくると考えざるを得ないわけで・・・。
トランプ大統領がネタニヤフ首相を名指しで「あいつは狂ってる」と言い放った理由は、おそらくイスラエルは「核使用も辞さない」と伝えたのだろうと思う。出なければ、これほどの表現でバッシングすることはないと思うのだが・・・。
米国が引いた以上、イスラエルには他に大国であるイランを駆逐する方法がない。そこに最大の危機感を感じているにはイスラエルであることは間違いないと思う。
一歩間違えれば・・・
イランはイランでイスラエルの核武装、実戦配備を当然熟知していて、核を持たなければやられる、と考えていることは間違いない。と言うことはイスラエルとイランの双方が同じ考えを持っている以上、トランプ大統領はイランの核兵器開発または核配備を止められるわけがない。双方とも国家の存亡をかけた戦いと信じているからだ。
60日間のイランと米国の協議が行われている間、イランは濃縮ウランや核弾頭搭載可能なミサイルを守る準備をするだろうし、例え濃縮ウランの希釈に応じても、核兵器は北朝鮮やパキスタンから秘密裏に買うことさえできると思う。また劣勢に立たされているロシアでさえ、ドローン支援の見返りとして核技術を供与する可能性もある。
個人的にはイランと米国の協議の結果次第では、イスラエルは追い込まれたと判断すれば核を使う可能性が非常に高いのではないかと考えている。
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