日本株を読め!【7.16~19】日韓問題新局面の週

日本株を読め!【7.16~19】日韓問題新局面の週

7月12日(金)日経平均引値 ¥21,685(前週予想¥21,600)日経平均CFD ¥21,608

相場地合い概況

10日、11日に行われたFRBパウエル議長の上下院における議会証言で、7月の予防的利下げがほぼ確定したとみた米国市場は、今週再度史上最高値更新となり、週末には大幅高で¥27,332のほぼ高値引けで取引を終えた。

米中対立が膠着状態に陥っていることやトランプ大統領のツイートが相場に影響するようなものがなかったことで、結果的に利下げという材料を際立たせる格好になったことが要因と思われ、来週も引き続き高値圏を維持する可能性が高い。

日本市場は来週も引き続き、円高と韓国問題に上値を抑えられる展開になるだろう。

市場はこの問題を貿易問題として取り扱ってはいるが、進展の度合いによっては韓国経済を揺るがす問題へと発展しかねず、場合によっては韓国発経済危機、金融危機の可能性も否定できない。

従って円高の進行も懸念され、米国市場との連動性が薄れる展開の可能性がある。

8月1日付 韓国をホワイト国から除外

ホワイト国指定を受けると、3年ごとの包括許可で貿易が可能だが、今回日本は8月1日付けで除外措置を取ると通告している。

それに先立ち、安全保障上の観点からフッ化水素、レジスト、フッ化ポリイミドの三種に対する優遇措置を解除しリスト規制を行うと発表した。

これによって韓国に対する輸出は、申請毎の許可制となり、要件を満たす場合には約90日以内の審査で許可することになる。

またホワイト国から除外されると、軍事転用可能な他の品目のリスト規制、およびリスト外の品目のキャッチオール規制が適応され、韓国に輸出するすべての製品が規制の対象となり、申請による許可制となる。

そうなると、日韓貿易全体が影響を受けることは免れない。

国連安保理

韓国は昨年、国連決議で制裁指定されている原油の北朝鮮への輸出に対し、国連安保理から違反の指摘を受けている。

そして今回、日本からの輸入品であるフッ化水素、レジスト、フッ化ポリイミドに関し、156件の再輸出違反があると(韓国国内からの)内部リーク(産経のスクープ)があった。

文政権は、そのことを問題視せず、日本政府に対するバッシングを繰り返すことで自国民の目を反らそうと躍起になっている。

しかし、特にフッ化水素はウラン濃縮での吸着剤として用いられるものであり、北朝鮮やイランの核開発に関与しているという指摘を受けている。

この問題がエスカレートし、確たる証拠が出た場合、当然のことながら国連安保理で「核開発支援国」の指定を受けてしまうことになり、その場合政権はおろか経済そのものが崩壊に繋がりかねない。

韓国はいま、危機的な状況である。

米国ダウ日足チャート・テクニカル

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こうした米国ダウの上げ方は、トランプ氏が大統領に当選した直後のトランプラリーを彷彿とさせる。

ここでもまた師匠の言である「金融政策の変わり目がトレンドの変わり目」という言葉を思い出させる。それほどに強い日足の形となった米国ダウ。

テクニカルでは、ゴールデンクロスからの上昇で、十分に利食いをこなしながらの堅調な上昇で過熱感は見当たらない。

今後よほどのことがない限り、7月末のFOMCまでチャートが崩れることはなさそうだ。

日経平均日足チャート・テクニカル

一方の日本市場も来週には短期のゴールデンクロスが出現する。日足チャートの形としては決して弱いものではなく、むしろ窓空け上昇後の揉み合いは上放れを示唆するもの。しかも、このチャートの形は大幅上昇の前兆でもある。

しかし、やはり気になるのは、日韓問題と円高である。

現時点では双方とも収まる気配がないどころか、来週にはさらにエスカレートする可能性がある。

ということは、相場が上昇したがっていて、為替や貿易に懸念を抱えているということで、来週からは、セクターや銘柄別の色分けがはっきりとしてくるのではないかと思う。

また、こうした主力がはっきりとトレンドを出せない中で米国市場が堅調な動きを続けるような場合、俄然活況となり易いのが中小型株なのは相場の常とも言える。

従って中小型志向の個人投資家はチャンスということになるのではないか?

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来週の日米地合い予想

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全開に引き続き今回もほぼ日経平均の引け値は予想通りになった(CFD引け値は僅か¥8の誤差)。余勢をかって来週も、と行きたいところだが、来週は米国市場に関してもかなりノイズが入り始めると思う。

米中対立に新たな動きの可能性

まずは米中対立に新たな動きがでるのではないか?と言うこと。

G20での会談以降トランプ大統領は3500億ドルの中国輸入品に対する関税を保留する代わりにバーターとして農産品の大量購入を決めたと解釈している。

一方中国は引き続き米国に対する論調は敵対的で、農産品の購入は保留のままである。

つまり習近平は中国共産党内で相当の葛藤を抱えていて反対派を抑えきれていないのではないか?

そうなるとトランプ大統領は、またプレッシャーをかけてくると予想している。

イラン制裁の反応

また、米国はイランに対し追加制裁を行うと発表したが、そうなればイランも新たな行動にでる恐れがあり、局地的な軍事攻撃も十分に有り得る状況となる。

そうなると日本も米国の有志連合に参加せざるを得ないだろう。

従って日経平均はテクニカルでは強い形のまま週初はゴールデンクロスするわけだが、そのまま上値追いと考えるには、懸念が多すぎる。

7月19日(金)日経平均予想

従って揉み合いからの上抜け、上値追いには力不足という感じが否定できないため・・・

日経平均株価¥21,600 ドル円¥107.00

を予想する。

これからの相場、「買い」だけでは勝ち抜けない!?ロング/ショートで獲る以外になし!